Q.アダリムマブBS「第一三共」の「開発の経緯」を教えてください。

A.

アダリムマブは、ヒト腫瘍壊死因子アルファ(tumor necrosis factor alpha: TNFα)と特異的に結合するヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体です。TNFαは炎症反応あるいは免疫反応に関与するサイトカインであり、TNFα濃度の上昇が関節リウマチや乾癬などの炎症性疾患の主な原因の一つと考えられています。アダリムマブは、過剰に発現しているTNFαを中和することによって、TNFαと受容体との相互作用及びその後のシグナル伝達を阻害し、その結果、複数の慢性炎症性疾患の中心的役割を果たす免疫プロセスを抑制します。

アダリムマブ(ヒュミラ)は、2002年に米国で、2003年に欧州で承認されました。日本では2008年に関節リウマチに対する治療薬として承認され、現在までに「既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬」、「既存治療で効果不十分な強直性脊椎炎」、「中等症又は重症の活動期にあるクローン病の寛解導入及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」、「既存治療で効果不十分な多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎」、「関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)」、「既存治療で効果不十分な腸管型ベーチェット病」、「中等症又は重症の潰瘍性大腸炎の治療(既存治療で効果不十分な場合に限る)」、「既存治療で効果不十分な非感染性の中間部、後部又は汎ぶどう膜炎」、「既存治療で効果不十分な膿疱性乾癬」、「化膿性汗腺炎」、「壊疽性膿皮症」の承認も取得しています。

アダリムマブBS皮下注20mgシリンジ0.4mL「第一三共」、同皮下注40mgシリンジ0.8mL「第一三共」及び同皮下注40mgペン0.8mL「第一三共」(以下、「本剤」)は、アダリムマブ(ヒュミラ)のバイオ後続品として、数多くのバイオ医薬品の開発・製造の実績がある米国アムジェン社により開発されました。本剤は、品質試験、非臨床試験において、アダリムマブ(ヒュミラ)と同等/同質の品質特性、生物活性を示しました。また、海外で実施された2つの第Ⅰ相単盲検試験(日本人集団を含む)の結果から、本剤の薬物動態プロファイルに関してアダリムマブ(ヒュミラ)との同等性/同質性が確認されました。さらに関節リウマチ患者さんを対象とした第Ⅲ相二重盲検試験及びその継続試験、並びに尋常性乾癬患者さんを対象とした第Ⅲ相二重盲検試験の結果から、本剤の安全性及び有効性が確認されました。以上の結果を受け、第一三共株式会社は製造販売承認申請を行い、2021年1月に承認を取得しました。

引用文献:
アダリムマブBS「第一三共」 総合製品情報概要

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