Q.ランマークの副作用である顎骨壊死はどのような疾患ですか?

A.

顎骨壊死(ONJ:Osteonecrosis of the Jaw)とは、顎の骨の組織や細胞が局所的に死滅し、骨が腐った状態になることです。
顎の骨が腐ると、口の中にもともと生息する細菌による感染が起こり、顎の痛み、腫れ、膿が出るなどの症状が出現します。


ONJ発現の病態生理は明らかでありませんが、発現機序に関する仮説のひとつとして、骨代謝の抑制が考えられています。ランマークは、破骨細胞の形成、機能、生存を阻害することによって骨代謝を抑制するため、ONJの発現リスクを上昇させる可能性があります。
これまでに報告された患者さんの多くでは、ONJは抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置や局所感染に関連して発現しています。リスク因子としては、悪性腫瘍、化学療法、血管新生阻害薬、コルチコステロイド治療、頭頸部への放射線療法、口腔の不衛生、歯科処置の既往等が知られています。

本剤と同じ骨吸収抑制剤であるビスホスホネートによるONJ(BRONJ*)の臨床症状を以下に示します。これらの症状の中で、下口唇を含むオトガイ部(下顎)の知覚異常(Vincent症状)は、骨露出よりも前に見られるBRONJの予兆症状であるとされています1)

<BRONJの臨床症状>
・骨露出/骨壊死
・疼痛
・腫脹
・オトガイ部の知覚異常(Vincent症状)
・排膿
・潰瘍
・口腔内瘻孔や皮膚瘻孔
・歯の動揺
・深い歯周ポケット
・X線写真:無変化~骨溶解像や骨硬化像
  • *BRONJとは;ビスホスホネート関連顎骨壊死(Bisphosphonate-Related Osteonecrosis of the Jaw)のことです。

引用文献:
1)米田俊之ほか:日本歯周病学会会誌 2010;52(3):265-269

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