Q.ランマークの副作用である顎骨壊死の対処法について教えてください。

A.

口腔部位に異常が認められた場合には、直ちに歯科・口腔外科を受診するように指導してください。SRE*1の発現リスクにより、ランマークによる治療中止の必要性を判断することになると考えられます。歯科医・口腔外科医及び患者さんと相談し、治療にあたる主治医(腫瘍専門医)が治療継続のリスクとベネフィットを考慮し判断してください。
なお、ランマークの多発性骨髄腫及び固形癌骨転移による骨病変を対象とした3つの第Ⅲ相試験における顎骨壊死(ONJ)の発現率は1.8%でした。
骨巨細胞腫を対象とした国内第Ⅱ相臨床試験において、17例中1例がONJと判定されました。また外国第Ⅱ相臨床試験において、ONJと判定された事象は1.3%に認められました。

<参考>
BRONJ*2病期のステージングとその治療法1)
ステージング 治療法
ステージ0
(注意期)
骨露出/骨壊死は認めない。
オトガイ部の知覚異常(Vincent 症状)、口腔内瘻孔、深い歯周ポケット、単純X 線写真で軽度の骨溶解を認める。
抗菌性洗口剤の使用
瘻孔や歯周ポケットに対する洗浄
局所的な抗菌薬の塗布・注入
ステージ1 骨露出/骨壊死を認めるが、無症状。
単純X 線写真で骨溶解を認める。
抗菌性洗口剤の使用
瘻孔や歯周ポケットに対する洗浄
局所的な抗菌薬の塗布・注入
ステージ2 骨露出/骨壊死を認める。
痛み、膿排出などの炎症症状を伴う。
単純X 線写真で骨溶解を認める。
病巣の細菌培養検査、抗菌薬感受性テスト、抗菌性洗口剤と抗菌薬の併用
難治例:併用抗菌薬療法、長期抗菌薬療法、連続静注抗菌薬療法
ステージ3 ステージ2 に加えて、皮膚瘻孔や遊離腐骨を認める。
単純X 線写真で進展性骨溶解を認める。
新たに正常骨を露出させない最小限の壊死骨掻爬、骨露出/壊死骨内の歯の抜歯、栄養補助剤や点滴による栄養維持、壊死骨が広範囲に及ぶ場合:辺縁切除や区域切除
  • *1 SRE(骨関連事象)とは;米国FDAでは病的骨折、骨への放射線治療、骨に対する外科的処置、脊髄圧迫の4つをSRE(skeletal related event)と定義しています。
  • *2 BRONJ とは; ビスホスホネート関連顎骨壊死(Bisphosphonate-Ralated Osteonesrosis of the Jaw)のことです。

引用文献:
1)米田俊之ほか:日本歯周病学会会誌 2010;52(3):265-269

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